特設:電力不足でパソコンが危ない
東京電力とご契約の皆さんはご注意下さい。
6月以降、急な停電がたびたび発生する恐れがあります。
東京電力:原子力発電所の運転状況(毎日更新)
パソコン(特にデスクトップ型)を使っている最中に停電したらどうなるんだろう...
APC Japan:電力不足とITシステムに関するQ&A集
最悪、パソコンが2度と立ち上がらなくなります。
マジで。でジマ。マジでジマ。
・・・うーん、ごっちん曰く「大丈夫、きっと大丈夫」・・・ 後藤真希「やる気!IT’S EASY」
近頃のWindowsOSは打たれ強いので、例えばユーザが強制的に電源ボタンを押してパソコンを停止させたとしても、そうやすやすと再起不能に陥らないよう設計されています。
しか~し、壊れるときにゃ壊れるんです。例えば、
・ディスクに書き込みをしているその瞬間に通電が止まる
これ結構キツイんです。WindowsOSが「このファイルはハードディスク(HD)のこの場所にあるんだよ」というのを管理している領域が、そのHDの中の一部分に記録されています。FAT32とかNTFSとかの用語を耳にしたことはありますか?
で、その管理領域を書き換えている間に停電その他の理由でパソコンが停止すると、最悪の場合、管理領域でもホントに重要な部分が論理的に壊れてしまって、Windowsを起動するのに必要なプログラムだのファイルだのがHDのどこにあるのかわからなくなってしまいます。あ~ん、お手上げ(涙)。
近頃のパソコンには、トラブってしまってどうしようもない時に、購入時の状態へ戻すためのディスクが用意されています。一般的にはリカバリーディスクと呼ばれていますが、これを使うとWindowsOSだけでなく、HD全体がすっぽり元の状態に戻してしまうものがほとんどです。メールの1件1件やデジカメ画像、動画にWEBサイトのHTMLファイルなど、ユーザが作成・保存したものは一切消えてなくなるのです。
注:上記はあくまで最悪のシナリオです。
(1)【急な停電から大切なデータを守るには】 (2) パソコン自体を守るには ◎ちょっと待った ▲頁頭へ
それでは、予期せぬ停電からパソコンやその中身を守るにはどうすればよいのでしょう。まずは、パソコンはほっといて自分で作成したデータを守るという観点で対策を挙げていきます。
対策1:データをパソコンとは別のディスクに保存する
リカバリーCDでは完全初期化しかできないタイプのパソコン向けです。もう1台HDを買って、データはパソコンのシステムが入っているHD以外のところに保存しておけば、パソコン自体を何度初期化しても全然平気です。外付けHDは1万円前半から手に入ります。
HDを買うほどデータの貯まっていない方にはUSBメモリ、スロットの空いている方にはPCカードメモリなど、スマートなデバイスも利用できますね。
対策2:データは2つのディスクに保存する
対策1を施しても、データを保存しているディスク自体へ書き込み中の事故には無防備です。バックアップユーティリティソフトなどを使って、大切なデータは2つのディスクに保存します。
バックアップ用のソフトは、Windowsに備わっているもの、市販のもの、フリーソフト&シェアウェアなど、何でも構いませんが、自動でバックアップを行う仕組みを有するものを利用します。手動でのバックアップは、必ず怠けるようになり、最悪の事態を招きます。
バックアップ元とバックアップ先のディスクを同一にしてはHD自体の故障に対応できず意味がありません。
(2)【パソコン自体を守るには】 (1) 急な停電から大切なデータを守るには ◎ちょっと待った ▲頁頭へ
では次に、停電からパソコン全体を守る対策について挙げましょう。そのコンセプトは、
停電しても電気が急に切れなきゃ平気だもん!
ノート型パソコンみたいに
ノート型パソコンは、本体に充電式のバッテリーを内蔵しています、大抵。なので、自宅など電源のある環境下、ACアダプタをつないでパソコンを利用していて停電が発生しても、電源供給元がACアダプタからバッテリーに切り替わるだけなので、一般的には何の被害も起きません。
ならば、デスクトップ型パソコンにもバッテリーをくっつけてしまえ~
この発想を具体化するアイテムがあります。それは、
無停電電源装置。俗にUPSと呼ばれています。uninterruptible power supplyの略。アンインターラプティブル・パワー・サプライ(しつこい)。
基本的な使い方パソコンの電源プラグをUPSにつなぎ、UPSの電源プラグをコンセントに差し込みます。
UPSとパソコンの間をUSBかシリアルのケーブルでつなぎます。
パソコンでUPSをうまく利用できるよう、UPSの制御ソフトなどを設定します。
これだけ。あとは今まで同様に、パソコンの電源ボタンで起動します。
いざ停電となるとUPSが停電(UPSのコンセント抜けも含む)を検知すると、UPS内部のバッテリーからパソコンへ電気の供給を始めます。
パソコンは、UPSバッテリーの続く限り、使い続けることができますが、パソコンを使い続けている最中にバッテリーが底をついてしまったら元も子もありません。たいていはパソコン側の設定で「バッテリー残量が一定値を下回ったら強制シャットダウン」とか「バッテリー供給開始後何分たっても停電が続くようなら強制シャットダウン」などの制御ができますからご安心を。
楽天市場で安めのものをピックアップ |
APC CS 350(左)
USB接続。世界標準機。ケーブル&ソフト付き。 店舗:かがつうシステム.I’s
| OMRON BX35XFS
上にディスプレイ程度なら置いてよし。縦置き可。ソフト&ケーブル別売りだけどアラーム鳴ったら電源切ればいいので無問題?姉妹機BX35XFVのがいい? 店舗:UPS百貨店
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ちょっと待った! (1) 急な停電から大切なデータを守るには (2) パソコン自体を守るには ▲頁頭へ
HD増設だのUPS導入だの、それって今までより余分に電力使うんじゃないの?それに、なんやらお金もだいぶかかるしぃ...。
そんなワタシには、オンラインストレージ。
ネット上のディスクをレンタル。そのエリアをあたかもパソコン上のひとつのドライブであるかのように扱えます。専用ソフトを使えば、必要なファイル/フォルダだけを、ネット上のドライブへ自動的にバックアップさせる事も可能です。
いろいろな会社がサービス展開していますが、ひとつだけ紹介します。
BIGLOBEストレージ ... クリックしてから先をお読み下さい
自動バックアップができるのは、「WebPocket」と「BackupPlus」のふたつのコース。「WebPocket」は仲間うちのファイル共有など使い道が多彩で、「BackupPlus」はバックアップに特化しているだけあってデータを守ることに関しては安心したサービスを受けることができます。
申し遅れましたが、オンラインストレージサービスはネットに常時接続している方向けです。
さあ皆さん、なんとかしてこの夏の電力危機を乗り越えましょう!